米国エネルギー省のマウンド施設の複数の場所での吸水性樹脂のウオーターワークスSP-400を使った放射性物質を含む廃水を固化する技術の展開

20世紀末に米国のEarthline TechのScott Altmayer氏により書かれた”DOE-MOUND MULTI-SITE DEPLOYMENT OF WATERWORKS CRYSTALS AQUEOUS WASTE SOLIDIFICATION TECHNOLOGY”という論文があり、日本語でいうと「アメリカ合衆国エネルギー省のマウンド施設の複数の場所でのウオーターワークス クリスタルという排水の固化技術の展開」ということになります。ウオーターワークス クリスタルというのは本品の正式な商品名で、ウオーターワークスSP-400はその中の品番の一つです。

要旨は、このようになっています。1999年を通じて米国エネルギー省のマウンド施設はEM-50がスポンサーとなった大規模なデモンストレーションと展開プログラムLarge Scale Demonstration and Deployment Program(以下LSDDP)を継続して行い、次の5年の間に安全で費用効率の高い方法で放射性物質のトリチウムに汚染された場所の破壊と修復を行うための技術とは何かを明らかにするための展開の試験をして目標を達成しました。

ウオーターワークス クリスタル(ウオーターワークスSP-400)を使う固化技術はエネルギー省のマウンド施設で放射性物質に汚染された水溶液を固化して安定化する新たな技術としてデモンストレーションされ実証されました。その意図は他の場所でも幅広い排水の固化技術としても有効であるのを証明することでした。

米国原子力規制委員会のガイダンスでは10CFR61の規定により低レベルの放射性物質を含む排水の廃棄のための固化と安定化の基準として危険物を使用する業界で使用されるポゾランベースの方法の固化、安定化技術(例えばセメント、キルンダスト、フライアッシュ、粘土)を暗黙のうちに推奨しています。

既存のやり方は相当に汚いやり方で、体積が大きくなったり、重量が増えることにより放射性廃棄物の処理には問題がありました。

現在、米国エネルギー省に求められている方法は廃棄のために安全に効率良く大量の液体の排水を吸収、固化するものです。エネルギー省のマウンド施設は今までのセメントで固める方法に替わる必要な方法を確立する良い機会と考えてました。

この論文の中では3つの施設の10種類の水溶性の汚泥に対して新たな方法としてウオーターワークスの固化技術を展開した際の成功と限界、10種から学んだことを比較しています。

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排水処理の生物処理槽(ばっ気槽)に出てくる虫の幼虫の対策方法

気温の上昇とともに虫の出てくる季節になります。排水処理施設の生物処理槽には溶剤臭があったり、微生物が活動することによる微生物臭のようなものがあります。この臭気に引き寄せられてやってきて排水中に卵を産んでいくタイプの虫がいます。虫が生きていけるまで水質は改善されているということです。

以前に、屋内の実験でお客様の排水の実験を行ったところ、連休の期間中に虫が卵を産んで、休み明けには大変なことになったことがあります。実際のプラントでこれが起きますと大規模だけに収束させるのが大変です。

槽の外を飛んでいる虫は、家庭用の殺虫剤でもかなり有効です。問題は槽の中です、殺菌剤を使うと機能している微生物が作ったバイオマスを壊してしまう可能性があります。弊社のお客様から聞いた方法は幼虫の退治をするために昆虫成長抑制剤の使用です。これは昆虫の変態や脱皮をコントロールしているホルモンバランスを狂わせ脱皮と羽化を阻害します。

昆虫は卵から幼虫になり、幼虫は脱皮を繰り返してやがて蛹になり、羽化します。他の殺虫剤とは作用のメカニズムが異なります。孵化後の幼虫は脱皮を盛んに繰り返すために若い幼虫ほど効果があるようです。微生物の成長のメカニズムにはこうしたところがないので、微生物はダメージを受けないようです。

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堆肥(コンポスト)製造用の微生物剤での生ゴミ処理

弊社の微生物剤に堆肥(コンポスト)を作るための微生物剤BFLコンポストバイオアクティベーターがあります。窒素、リンなどの栄養分のバランスの取れた品位の高い堆肥を作るのに必要な時間はゴルフ場の刈り芝の場合、体積を50%以下に減容して屋外で処理して作る場合、およそ気温が10℃の場合4ヶ月、20℃で2ヶ月、30℃で1ヶ月ほどのようです。

生ゴミ処理の場合、堆肥として用いることなく体積の大きいものを減容化して廃棄するケースがあります。その場合は、もっと短い期間になります。

生ゴミ処理が何らかの原因で停止すると面倒なことになります。原因としてよくあるのが生ゴミの中の油脂分であったり、調理した食品の中に含まれる塩分が処理機の中で蓄積して高まってしまっているようなケースです。

どちらのケースも、弊社の微生物剤をお使いになれば改善方法はあります。油脂の分解を助ける微生物を追加することも可能ですし、塩分に関しては弊社の微生物剤は塩分濃度10%まで機能します。ご検討を宜しくお願いいたします。

 

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硝化細菌を含む微生物剤を使い硝化を行う際の排水のpHに関して

硝化細菌は立ち上がりが従属栄養細菌と比較して遅いですし、周囲の環境の変化にも敏感です。微生物剤を使用して排水の硝化を行う場合の排水のpHと硝化の関係をみてみましょう。

一般的に最大の硝化が起きるpHは7.2から9.0の間にあることがデータの上でも出て来ています。6.5くらいでも硝化は起きますが、かなり抑制されたものになります。

そうなるとpHのコントロールが必要です。なぜならアンモニアが酸化されて出てくるものが酸性だからです。アンモニアが酸化されて亜硝酸になるときに水素イオンが放出されてpHを下げます。これは水が軟水である地域では水に緩衝作用が期待できないので明白に結果として出てきます。

弊社の硝化細菌を含む微生物剤にはアンモニアの生物酸化をするBFL5800NTがあります。

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糸状菌によるバルキングが起きた際にご連絡していただきたいこと

糸状菌由来のバルキングが発生とよく連絡をいただきますが、状況を明確にするために以下の情報をご連絡ください。

(1)どのようなものを製造している排水なのか、特徴は何か?
(2)排水の処理の流れ、各槽の容量、1日あたりの流入量は?
(3)ばっ気槽のDO(溶存酸素)の数値は?
(4)流入してくる水の一番新しい分析の数値は?
(5)窒素やリンのバランスは調整するようにしているか?
(6)ばっ気槽のpHはどれくらいか?
(7)使用している油脂に関して何か問題はあるか?
(8)季節的な負荷の変動は激しいか?

などの情報をお知らせいただければと思います。弊社の糸状菌対策用の微生物剤にはBFL5050BCがあります。ご検討を宜しくお願い致します。

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水不足、移植のストレスからアカマツを守り生存率を高めて短期間に保水剤のウオーターワークスと植物用抗ストレスポリマーのアンチストレスを使い大量の移植、植え替えをした新潟のケース

弊社のホームページ中のウオーターワークスのページで掲載されている写真は新潟県の新発田の紫雲ゴルフ倶楽部のアカマツの移植があった1990年頃のものです。マツの写真は大量の移植、植替えを始める1年前の評価試験のものです。

当時、海岸の近くのゴルフ場で2000本近いアカマツの移植がしたいという話があり、当時は次のような問題がありました。水不足による水枯れ、移植のショックとストレスで枯死する可能性が高かったです。移植に際しては枯れるのを防ぐだけでなく、生存率を上げて、さらに移植後はアカマツの成長促進もしなければいけない課題がありました。アカマツの木の大きさは高さが10m前後で、直径は約15cmほどのものでした。

(1)それまで樹木をたくさん生えている松林の中から移植機で引き抜き新たな場所に植えても、移植の際の樹木のショックに加えて、地下水をくみ上げて散水したらその温度差がストレスになり枯死していた。

(2)水の温度差に関しては、池を作り地下水を地上にくみ上げて、温度を調整してから灌水するプランもあったが場所も広く、都合よく池の配置をすることもできないので不可と判断されました。

(3)当時の既存の国産の吸水性樹脂を使って保水ができるかと思ったら、実験しても結果が出ず、不可と判断されました。

(4)短期間で2000本近いアカマツを移植機で効率良く移植するのは今までの方法では無理で、何か画期的な、ブレークスルーが必要となり農園芸専用の吸水性樹脂のウオーターワークスと植物用の抗ストレスポリマーのアンチストレスをを使用することになりました。

(5)画像が出ているのが、使用、未使用で各30本植えた際の結果です。ウオーターワークスの効能を十分に発揮することができました。

(6)移植の1週間前にアンチストレスをアカマツにスプレーして移植の際のストレスを低下させ蒸散量を最少にした上で移植機で木を引き抜いて、そのまま植穴に持っていき植えて成功しました。アンチストレスを散布すると樹木の葉、幹に皮膜を形成して蒸散がコントロールされて休眠したような状態で無駄な蒸散がなくなり、枝をほとんど落とすことなく一気に進めることができました。

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米国エネルギー省の放射性物質トリチウムを含む廃水の処理方法

福島第一原発の放射性物質を含む廃水の中で、今の設備とさらにこれからの多核種除去装置でほとんどの種類は水の中から除去できますが、できないのが放射性物質のトリチウム(三重水素)です。これは先進国の米国の技術でもまだできていません。

吸水性樹脂の製造会社のウオーターワークスアメリカ社のウイルターネン社長の話ですと、米国政府は既に吸水性樹脂ウオーターワークスSP-400を大規模なスケールで使い放射性物質のトリチウムを含む廃水を固化するために使用して、長期間保持して、漏れることなく、さらなる汚染を防止しています。現在の容器に漏れがある場合は吸水して膨らむことにより、亀裂や穴の中に入り漏れを止めてその場に保持し拡散を防止することも可能にします。

保存に関しては今まで様々な方法で放射性物質のトリチウム等を含む廃水はドラム缶の中に入れられて固めて、保存がされてきました。長期間の保存の中で出てくる問題はドラム缶からの漏れです。米国政府はそれを防ぐためにドラム缶の中にウオーターワークスSP-400を入れて、漏れの防止に成功しています。何年にも渡り漏れを防ぎ、次の処理を待つという形の改善です。

吸水性樹脂のウオーターワークスSP-400を使うと、その場で放射性物質を含む廃水が固化でき、それ以上の被害の拡散を防ぐことができます。ウオーターワークスSP-400は、この用途で米国政府の認定を受けている唯一の吸水性樹脂です。タンクの中で使用がされますと、比重は1.1で吸水して沈み穴や、ひび割れに入り漏れを防ぎます。

核の廃棄物の保存と貯蔵はどの国にもある問題ですが、米国の場合はテキサスやニューメキシコのほとんど人のいない地域にこうした新たな施設を確保しているようです。

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一度使用した菌根菌は次のシーズンまで持ち越すことができるか?

一度使用した菌根菌は次のシーズンまで持ち越すことができるか、それとも毎年投入していく必要があるのかという質問をよく受けます。簡単には答えられないことです。例えば果樹園の果樹と多年草の場合は再度、菌根菌は投入する必要はないかもしれませんが、そうでない場合は今一つはっきりとしません。

一般的に菌根菌が成熟した胞子をつけるまでには90-120日かかります。そして次の年に備えて土中に残ると言われています。しかし、これが全ての植物、土壌、気候に当てはまる訳ではありません。

趣味の園芸の場合で毎年、植込みや移植をされる場合、種をまく際には菌根菌をお使いになることをお勧めします。活力のある菌根菌はすぐに根が利用できます。

プロの方に一番の関心事は最適の菌根菌が自分たちの場所で定着してくれることです。これは農業においては間作、あるいは一緒に用いる植物の戦略的な活用が重要になります。例えば暑さに強いアルファルファは砂漠地帯で冬が来るまでの夏の菌根菌の宿主として機能します。

弊社の取扱っている菌根菌資材は、バイオオーガニックスです。

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菌根菌の持つ植物に有害な物質を選別する、ふるいにかける機能

菌根菌が植物の根に関わり合っているときは、上昇してくる潜在的な有害な物質をコントロールすることができるようです。これは長年、土壌の研究家が認めてきた有害な物質を篩(ふるい)にかける機能です。

今後植物や樹木の大規模な植替えや移植のプロジェクトがある場合は菌根菌を使用したほうがいいです。もちろん植物がある程度生育できるように土壌改良がされていることが前提ですが例えば高い塩分濃度の塩害土壌や化学的に問題があるのではという土壌での移植が可能になります。

移植や植替えに際しては最適な植物と菌根菌の組み合わせを考えることも大事です。自然の本来持っている力を引き出すことができます。弊社の菌根菌資材にはバイオオーガニックスがあります

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米国オハイオ州のエネルギー省のマウンド施設でトリチウム(三重水素)を含む廃水を固化した吸水性樹脂の外部への輸送を想定した環境試験

米国オハイオ州のエネルギー省のマウンド施設でのトリチウム(三重水素)を含む廃水を吸水性樹脂で固化して処理する一連の試験でフルスケール試験を終わった後に行ったのが輸送を想定した環境試験でした。

有機吸水性樹脂の製造会社は、凍結と解凍、放射線分解の試験をして文書化しています。凍結と解凍の試験はASTM試験法D590-96に基づき第三者の独立して研究所で行われました。

サンプルは米国環境保護庁(US EPA)のSW-846 Method 9095のペイントフィラー試験に合格後、10回凍結と解凍を繰り返す試験を受けました。

放射線分解試験は7000CI Co-60の使用を含み全部で5.0megaRads投与を吸水した水分を大きく逃すことなくしました。

マウンド施設の担当者は外部の研究機関と契約して望ましい添加率は重量比で50:1で55ガロン入りのドラムに53ガロンの排水を入れて固化させてその後はオハイオ州マイアミスバーグからユタ州のクリーブまで運ぶことを想定したいくつもの振動試験を行い、継続的なノーマルでない衝撃の状況のシュミレーションも行いました。

使われた試験法はASTMのD999-96の船積み用のコンテナの標準試験法とASTM D-4728-95の船積み用コンテナのランダムな振動試験法でした。2時間のランダムな振動と垂直方向の衝撃試験後、蓋が開けられましたが水分の分離はありませんでした。

この試験で使用された吸水性樹脂がウオーターワークスSP-400です。

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