アンモニアを硝化細菌で処理する場合、担体に上手く定着、付着させる方法

窒素処理の硝化の中では私の経験では、アンモニアを亜硝酸にするところが一番、難易度が高い気がします。硝化を適切に行っていくためには硝化細菌の安定したバイオマスが必要となります。それは硝化細菌の増殖が遅くて、環境の変化に弱く、壊れやすいという性質も関連しています。安定させるために有効な方法の一つが担体の活用です。

硝化細菌は独立栄養細菌で、その代謝の構造から多糖類を放出するようなことはなく、バイオフィルムを形成する性質がありません。そうなるとバイオフィルムは別の従属栄養細菌と分類される微生物を増殖させて担体上にバイオフィルムを作らせて、その上に硝化細菌を定着させる方法を取った方がいいです。既にバイオフィルムが十分に形成されている担体ならば、そのまま使うことができます。

問題は、対象となる排水がきれいで、CODや窒素、リンのレベルが従属栄養細菌が動くには低すぎるケースと、ゼロの状態から硝化細菌を立ち上げる場合は、ある程度のアンモニアのレベルが必要となります。ある程度の高さがないと硝化が起きません。

CODが低い場合は、ブドウ糖などの投入と、それに対応した窒素やリンの栄養分を補給します。そして、ある程度の時間、例えば10日くらいかけて、補給を繰り返しながらバイオフィルムを作ることがをしてからの硝化細菌の投入になりますが、アンモニアの濃度が低い場合、50mg/Lくらいに調整した上での硝化細菌の投入になります。pHは硝化に適した状態に調整します。

弊社がお奨めするのはアンモニアを亜硝酸にするニトロソモナスを含む硝化細菌のBFL5800NTです。水処理施設の中でアンモニアの処理の問題をお持ちの皆様、この機会に弊社の硝化細菌を検討してみませんか?お問い合わせ心よりお待ちしています。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

メタン発酵をする際に酸発酵の過程を改善してバイオガス(メタン)の発生を増加させる

数年前にメタン発酵の効率を改善するために廃棄物の水に不溶な部分(例えばパーム油の生産の際の廃棄物の殻などの部分と繊維の部分のようなところ)を化学的な処理と物理的な処理を加えた上での酸発酵で使用する微生物を使用した改善を検討したことがありますが、これが結構難しいところでした。微生物の処理は水に溶けていたり、水に溶けやすいような状態での使用が前提になっているためです。

そのことは2019年3月に東京ビッグサイトの環境展に参加した際に、メタン発酵(バイオガス)のお問い合わせが多くて、その際に酸発酵を改善すれば、どれくらいガスの生産は増えますかという質問が多かったことと、この件を調べながら、現在、メタンの生成が思わしくないケースで水に不溶な部分の改善でなく、既にメタン生成の前の段階の加水分解、有機酸の生成、酢酸の生成という段階が少なくとも機能している部分を改善して全体のガスの生成を増やしたらどれくらい増えるのかを調べた際に思い出しました。

水に不溶な部分の改善をしてガスの発生を改善するのは、子供の頃のお勉強に例えますと不得意な科目の克服をして全体の成績を上げるアプローチですが、メタン生成の前の段階の全体の部分を改善していく方法は、改善の余地の多い部分をさらに良くする、得意な科目をさらに伸ばす方法かと思います。

弊社のメタン発酵(バイオガス生産)の際の酸発酵に使う微生物剤のBFL4400ANは、加水分解、有機酸生成、酢酸生成の効率を改善して、結果的にメタン(バイオガス)の生成を大幅に増加させることができます。微生物剤の成分は嫌気処理に適した通性嫌気性の微生物群、酵素のアミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、酵母と菌類を含みます。酵素と微生物群は一緒に酢酸生成まで促進し、酵母と菌類は発酵と消化を最適な状態にします。

どれくらいバイオガスの量が増えるかということですが、これは使う材料により大きく異なります。一番小さかった増加率で対照区と比較して39%向上、一番大きかったもので212%の増加がありました。これだけ増えれば、水に不溶な部分の改善はしなくてもいいのではと思います。

様々な材料を使い、メタン発酵(バイオガスの生産)を考えておられる皆様、この機会に弊社の微生物剤のBFL4400ANを検討してみませんか?お問い合わせ、心よりお待ちしております。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

育苗用土に農園芸専用の高吸水性ポリマーを使用して生産量と成長を増加、促進

弊社の農園芸専用の高吸水性ポリマー(吸水性樹脂)のウオーターワークスは日本で発売を開始してもうすぐ30年になります。主に使用されてきたのは離島を中心とした防災林(防風林)の植栽で、高さが30cmくらいのフクギでの植栽に換算して既に200万本以上を全国で植えています。沖縄県が多いですが、東京都など他県もあります。水やりの手間を省き、70%程度は水の節約ができますし、水はけの良い土地での水分不足によるストレスを大幅に軽減します。そして樹木の生存率は極めて高く、その後の成長も促進されます。保水剤としての使用です。

最近は農業分野ではリンゴの産地でリンゴの苗木の移植の際に使用が進んでいます。植えてから一時的に水不足の時期が来るようで、その時期を乗り切るのに重宝しているということです。他の多くの吸水性ポリマーとの違いは圧倒的に植物の根との親和性が強いことです。根は直接に樹脂から水を吸い上げることができますので、水は必要なときに必要な水を得ることができます。根が吸水したポリマーにからみつきます。

この親和性の確認を野菜茶業試験場でしていただいたときにキュウリの育苗のトレイを使って行ったことを覚えております。ウオーターワークスには特注品ですが、種子コーティンググレードというのがありまして、種子にコーティングして使用しますと、発芽の促進がされると報告を受けています。今の粒子サイズですと少し大きいので、これをとりあえず作る場合はホームセンターで売っているようなフードプロセッサーに入れて細かな粉末にして使うことができます。これで野菜の種に使い、育苗の際に使用ができます。付加価値の高い野菜であれば、水不足が予想されるような事態の場合、ダメージを受けにくく高い品位のまま出荷ができます。

吸水性ポリマーの説明書にはいろいろと、書いてあります。吸水性の性能がいいものはいろいろとありますが、植物がその水を利用でできなければ、開かない金庫の中の現金のようなものです。使いたくても使えないという状態です。自分のお金を使い、自分のために役に立つことを考えておられるならば実際に効果があるもの、実際に効果を上げているものを使った方がいいです。

レタスなどの野菜の育苗に何か役立つものをお考えの皆様、この機会に保水剤のウオーターワークスを検討してみませんか?皆様のお問い合わせ、心よりお待ちしております。

カテゴリー: 土壌改良 | コメントする

微生物製剤が効くか効かないかの効果の判定を1リットルほどの容器でする際の微生物剤の投入量

皆さんは、微生物剤のサンプルを入手されたら、どのような形でテストをしますか?一番最初の段階は、料理でいう味見的なテストがしたいのではないかと思います。対象となる排水に対して効果があるかないかをまず判定するケースです。弊社の微生物剤は実機の標準的な投入量から申し上げますと、5g/m3を最初の5日間継続して行い、次からは5g/m3を週に一度くらいの感じです。m3は曝気槽の1m3あgたりという意味です。

これをこのまま1リットルくらいのテスト容器に当てはめてしまうと無いに等しい量で充分な試験はできません。そこで微生物剤の最初のテストを1リットルくらいの容器で行う場合の投入量と投入法のご案内をします。

微生物剤の試験はやはり量が少なすぎるとダメです。多めに入れても微生物は置かれた環境の中では増える限界があり増えすぎて困るという事態は考えにくいというか、実際、無限に増殖ということはありません。

弊社のご推奨の方法は10gの粉末の微生物剤を100mlの30℃くらいのぬるま湯に入れて2分間良く振り、30分放置します。その上澄み液10mlほどを1リットルのテスト容器に入れて試験をします。

事前にpHと窒素とリンのBODに対する調整をしておいてください。pHは7-7.5くらいが望ましいですし、窒素、リンの栄養に関しては、BOD:窒素:リンが100:5:1くらいの比率が望ましいです。

弊社の微生物剤の試験を検討されている皆様のご参考になれば幸いに存じます。皆様のそれぞれの用途に応じた弊社の微生物剤が扉を開けて、皆様のお訪ねを心よりお待ちしてます。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

排水中の動物性油脂、植物性油脂由来のノルマルヘキサン値を改善しながら、大量の泡も改善する

排水中に動物性油脂と植物性油脂があり、ノルマルヘキサン値の改善が悪い場合は、原因はいろいろと考えられます。まず第一に考えられるのが、曝気槽内のバイオマス中の微生物の中に油脂の分解を得意とするものが少ないということがあります。さらに効率を上げるために担体を入れていても、微生物の立ち上げとが上手くいっていなくて、バイオフィルムの形成が十分でないと思ったような成果があげられません。

さらに洗浄などに使用した界面活性剤が入ってくるのと、乳化した油脂が一緒になり大量の泡が発生があります。泡が生物処理槽(曝気槽)の中で大量の発生がありますと微生物に対する酸素の移動が上手くいかなくなります。そうなると油脂などの分解は好気状態がで行われますので十分な分解ができなくなります。

そうなると悪循環で、BODの数値は思うように落ちず、ノルマルヘキサン値も同様で泡は曝気槽からあふれそうになります。
第三の原因は、BODに対する窒素やリンなどの微生物への栄養分が不足しているケースです。

改善の方法は、まず流入水の分析をしてBOD、COD、全窒素、全リン、pHなどの数値を調べ、さらに排水処理施設が現在の流入水に対して適切なレベルものもかを確認してください。
その後は、微生物が確実に動く環境を作った上で、動物性油脂を分解する微生物剤、弊社のものであればBFL5000FG,植物性油脂を分解するBFL5050VF界面活性剤を分解するBFL5600SSをブレンドしたものを使用するのが一番かと思います。

油脂の分解より厄介なのが界面活性剤で、土着の微生物で界面活性剤を分解するものは少ないです。弊社の微生物剤BFL5600SSは界面活性剤の分解を皆様が望まれるような形で分解して、まず泡がなくなっていきます。

油脂排水のノルマルヘキサン値の分解が思わしくなく、大量の泡の発生で悩んでおられる皆様、この機会に弊社の微生物剤のご使用を検討されたらいかがでしょうか?お問い合わせ心よりお待ちしております。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

硝化と担体とバイオフィルム

硝化は窒素の処理の流れでアンモニア態窒素を亜硝酸態窒素、亜硝酸態窒素を硝酸態
窒素にしていきます。
硝化をする硝化細菌は独立栄養細菌で土着しているものもあり、それに処理を任せると
いう方法もありますが、アンモニア態窒素の数字によってはそれでは難しいことが
多いです。

外部から生物処理槽に硝化細菌を入れて改善する方法がありますが、繊細で壊れやすい
のが硝化細菌の特徴ですので、使いこなすのが実際難しいです。そうなると微生物の住みかという
べき担体を入れて硝化細菌を定着化して処理を効率化しようと考えているかもしれませんが
付着も難しいです。硝化細菌は多糖類を作りませんので担体上に他の従属栄養微生物のように
バイオフィルムを作ることができません。

担体の穴の中に定着するかというとそれも難しいです。硝化細菌の径は大体1.0-1.5ミクロンくらいです。
担体の穴はこれよりずっと大きいのですり抜けて流れてしまう可能性があります。弊社の考えは硝化細菌は
直接、担体の上にバイオフィルムを形成して自らが付着できないという考えです。ですから、事前に
別の従属栄養細菌を増殖させて硝化細菌が定着する粘着性のある多糖類が主成分のバイオフィルム
を作る必要があると考えます。弊社の微生物剤でバイオフィルム用というと、BFL5200VPBFL5400GC
お奨めします。

弊社の硝化細菌はBFL5800NTでアンモニア態窒素を亜硝酸態窒素にするニトロソモナスが主成分です。
亜硝酸態窒素を硝酸態窒素にするニトロバクターも含むBFL5800NTBもあります。

硝化を担体を使って行うことを検討されている皆様、お問い合わせお待ちしております。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

イソシアネート化合物の微生物による分解

イソシアネート化合物は例えばウレタン樹脂などの硬化剤として用いられています。
イソシアネートは水中でポリ尿素を形成しますと、これは水に不溶で生分解性がないので
微生物には、この部分は分解できません。

イソシアネート化合物で水に溶けてCODにカウントされる部分は微生物により分解が可能
ですし、イソシアネート以外のものが排水中に含まれている場合は、単独の場合よりも
分解がしやすくなります。

まずは、流入水を分析していただき、CODや全窒素、全リンなどの数値を出していただきます。
CODの数値があまりに高い場合は生物処理に適した数値に前処理する調整をお願いすることになります。

さらに微生物の処理の効率を上げるために担体を使用していただくのが良いと考えます。
まず、流入水を分析して特徴をつかみ、処理施設のできることをよく知った上で、何ができるか考えてみましょう。

イソシアネートの構造を分解するのに適した弊社の微生物剤はBFL5400GCです。イソシアネートの分解を検討されて
いる皆様、この機会にご検討よろしくお願い致します。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

ピットやタンク内の硫化水素と水中のpHとの関連と無害化の方法

皆様、ご無沙汰しておりました。
工場やビルの中で排水を一時的に溜めておく、ピットあるいはタンクは嫌気状態になると硫化水素が
水中で発生して、ガスとして大気中に出てくるものもあります。他人事ではなくて、どの工場、ビル、事業所しく
内でも発生の可能性があります。硫化水素は濃度によっては致死性のある非常に危険なものです。

水中の硫化水素はイオウイオンとのバランスの上に存在しています。pHが5以下になりますと水中の硫化物は
硫化水素を形成して悪臭が出ます。ところがpHが9以上になると硫化物はイオウイオンとなり悪臭は消失します。

これは硫化水素がなくなった訳ではなく、一時的になくなったように思えてもpHが酸性に傾けば再び硫化水素が形成
されて、場合によっては大期中にガスして放出されます。

硫化水素の無害化は、嫌気状態の中に硝酸塩を注入して、脱窒をする微生物を入れます。脱窒菌は硫化物である硫化水素を無害な
硫酸塩に帰ることにより活動のエネルギーを得ます。このように変化をさせる際に硝酸塩である例えば硝酸ナトリウムなどを
使います。様々な条件で脱窒することにより硫化水素の無害化をする微生物剤は弊社のBFL5700SOです。

ビル、工場内のピット、水槽で硫化水素の問題でお悩みの皆様、この機会に微生物製剤BFL5700SOをご検討よろしく
お願い致します。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

アンチストレスは植物を水不足、暑さ、寒さの温度変化、霜のダメージから守る生分解性ポリマー

植物は、様々な環境の変化の中でダメージを受けて、必要以上の蒸散をしてしまい、しおれたり、最悪の場合は枯死します。その原因は水不足であったり、暑さ、寒さの温度の急激な変化、霜などによります。

植物の場合は、人間と同じでストレスを感じると全体のバランスが崩れてきます。しかし、そのようにさせないように事前に準備をすれば植物を守ることができます。その目的に使用されるのが、植物の受けるダメージを事前にコントロールして守る、生分解性ポリマーのアンチストレスです。アンチストレスは水溶性の生分解性のアクリルポリマーで水で希釈してスプレーして使います。葉の裏を中心にスプレーして植物の気孔の開閉をコントロールさせます。スプレーしてできる透明の被膜は45-60日で自然に分解します。

安全性に関しては米国の食品医薬局(FDA)が米国では食用の果物の果実や野菜に使用すなどのるのを許容しているくらい安全なものです。

植物をストレスの高い状態にする、移植、植栽、輸送などのケースやエアコンが常時入り、植物にとってはつらい環境のホテル、劇場、事務所、ショッピングセンター内の植物などのケースでお悩みの皆様、この機会に水溶性の植物用ダメージ対策のアンチストレスを検討してみませんか?お問い合わせ、心よりお待ちしております。

カテゴリー: その他 | コメントする

フェノールやシアン化合物を含む排水を分解する微生物剤

排水処理の中で一般的に難しいと言われているのがフェノールやシアン化合物で、窒素が多く含まれる排水の場合は、こうしたケミカル類を分解しない限り、硝化ができませんし、その次の脱窒もできません。また、こうした要素が分解できないとBODやCODの全体の改善も難しくなってきます。

今までの活性汚泥法の活性汚泥の中に含まれる土着のバイオマス(微生物)を使うことを考えるのならば難しいかもしれませんが、自然界にはフェノールやシアン化合物の分解を得意とする微生物があります。こうした優れた微生物を含む微生物材の提案を弊社はさせていただきます。

弊社の微生物剤の場合は、フェノールを分解するのならばBFL5900PHを使えば分解が可能ですし、シアン化合物はBFL5400GCを使えば分解が可能です。両方入っている場合は、2つの微生物剤をブレンドしたものを作ることも可能です。

シアン化合物やフェノールを含む排水を分解しようと考えておられる皆様、この機会に弊社の微生物剤を検討してみませんか。皆様のお問い合わせ、心よりお待ちしております。

カテゴリー: 水処理 | コメントする