PAH(多環芳香族炭化水素)を分解する微生物

弊社にはPAH(多環芳香族炭化水素)を分解する微生物は自然界に存在しており、商業ベースで生産された安定した分解用の天然の微生物剤を弊社は供給できます。

多環芳香族炭化水素(PAH)はベンゼン環を2つ以上持つ芳香族炭化水素の総称です。原油中に存在して燃焼時に副産物として発生します。PAHには発がん性、遺伝子変異性、内分泌撹乱作用を持つものもあり問題です。日本国内に直接の規制は平成25年2月現在ありませんが環境省の水環境試料の要調査項目にはなっています。

自動車の多い都市や排ガスの多い工場地帯ではPAHを含む大量の排煙が大きな社会問題になっているところもあります。PAHは親油性で環境中では土中の堆積物と油性物質にみられるだけでなく、浮遊粒子中に存在することもあります。

弊社の取扱っている微生物剤は全て天然由来のもので一切の遺伝子操作は加えてありません。原油を含めた石油を分解するタイプは、その成分であるPAHを分解することができます。石油を含む排水を分解する用途ではBFL5500HC、石油により汚染された土壌に対してはBFL6000HCを使用します。元々、VOCの分解のために作られたBFL5900PHはナフタレンなどの分解を得意としています。是非、ご検討をお願い致します。

カテゴリー: その他 | コメントする

植樹後の水やりの手間を省き、水不足による水枯を防ぎ樹木の生存率を向上させる保水剤ウオーターワークス

東日本大震災の後、陸前高田市に桜を移植するプロジェクトや各地の防風林などの海岸防災林再生のプロジェクトが進行しています。

樹木の移植などの植栽工事の中で植えた後の灌水、水やりは非常に重要です。十分な給水がなければ水枯れとなり生存率は大幅に低下をします。過去、約20年間、沖縄県をはじめ各地の防災林の樹木の移植工事の多くに弊社の保水剤のウオーターワークスが採用され既に累計で200万本近い植樹、移植を水不足にせず、枯らさないで成功しています。現在も進行中です。震災の復興事業では阪神大震災の後の復興事業のの際に桜並木の移植に使用された実績があります。

移植した樹木には様々なショックとストレスが加わります。それが安定した生存率を今まで難しくしていました。弊社の保水剤を使用すれば費用のかかる全自動灌水設備は不要です。枯れ補償という制度もあるようですが、水枯れすると、時間的にも、費用的にも大きな損害が出ます。一番問題なのは、皆様が気持ちを込め、魂を込めた植樹を枯らしてダメにしてしまうことです。

ウオーターワークスは植物の生存率を向上させるだけでなく、植物が水を必要なときに必要な分、与えることができますので植物のストレスも軽減されて成長も促進されます。

日本と海外での実績を含めると既に20年以上安定して使用されています。沖縄以外の一例として、東京都の工事では海岸の使用だけでなく内陸部の大量の樹木の移植にも使用がされています。用途は多岐にわたります。実績ある技術と商品ですので皆様も安心してご使用になれます。ご検討宜しくお願い致します。

カテゴリー: 土壌改良 | コメントする

ワックスが主成分の蒸散抑制剤と植物用抗ストレスポリマーのアンチストレスとの違い

既存の分類では蒸散抑制剤に分類されます、暑さ、寒さ、水不足から植物を守る抗ストレスポリマーのアンチストレスと、ワックス、パラフィンを主成分とした製品との違いを説明します。

御客様から聞いています、今までの蒸散抑制剤の問題点は次の3つです。

(1)実質的な効果が2週間程度のものがある。
(2)二度がけができない場合がある。二度かけることにより表面をふさぎ、新芽が出なくなる可能性がある。
(3)蓄熱性が高いことにより葉焼け、油焼けの可能性がある。

これに対してアンチストレスの場合は、実質的な効力は45-60日あります。散布は何度もでき成長、呼吸、光合成の阻害が適正な使用をしている限りないところがあります。葉焼けや油焼けの可能性も非常に低いです。

アンチストレスを使用することにより樹木の移植の際の枝を落とすのが相当に省力化され、人的コストと作業時間の削減に貢献します。さらに移植後の生存率も向上します。

カテゴリー: その他 | コメントする

排水処理の際に休眠中の粉末微生物剤を再活性化するバグファーム

排水処理の際に投入前に行う休眠中の粉末微生物剤を再活性化するバグファームについて事前に行うべきことも含めて書きます。バグファームをして排水中に投入することによりスムーズな微生物による排水処理が可能になります。

(1)事前に行うこと
休眠中の粉末微生物剤を再活性化する方法はバグファームと呼ばれる方法です。
粉末の微生物剤を再び排水中に入れるときにすぐに機能できるような状態にすること意味します。排水は事前にBOD、COD、全窒素、全リンなどは分析して、必要に応じてpHの調整、栄養分の調整をします。

pHに関しては投入する微生物が動くためには6.5-7.5の範囲でコントロールする必要がありますし、栄養分はBOD:窒素:リンの栄養分の比率が100:5:1であることを基準にします。BODはすぐに計測できないので、CODmnで代替させる場合は同じ栄養分の比率を使います。CODcrを使う場合は、100:2.5:0.5の栄養分の比率になります。

(2)バグファーム
適量の水槽を用意して適量のきれいな水というか、できれば30℃くらいの水が良いです。弊社の微生物の増殖は水温30℃が最適な温度になります。そして微生物剤を入れてばっ気を行います。事前に微生物に対象となる排水の内容を学習させるためにバグファームで使用する水の10%くらいになるように排水を入れることも可能です。バグファームの時間ですが水温20℃の場合は24時間、30℃の場合は8時間行うと効果的です。

さらに微生物についてのご参考ページとしてこのページがあります。

カテゴリー: 水処理 | コメントする

米国で低レベルの放射性廃棄物の液体(廃水)の固化に吸水性樹脂を採用した試験のベンチスケールテストとは?

米国のオハイオ州マイアミスバーグのマウンド施設で放射性物質を含む廃水を固化する固化剤の新規の製品を採用するために行った試験の中のベンチスケールテストに関しては以下のようにしています。

試験では吸水性樹脂の水への添加量を重量比で175:1から50:1までの範囲でテストを行いました。500mlのビーカーに350mlの蒸留水が華氏70度で入れられてました。

この段階での目的はいくつかの添加比率での樹脂の物性を明らかにすることでゲル化の状態の観察、吸収した樹脂の均一性、最終的な廃棄物の状態をみることでした。

175:1の場合は2gの樹脂が一気に投入され、樹脂は一旦下に沈み、下からゲル化をしていきました。5分以内に全ての水が樹脂に吸収されました。

100:1の場合は60秒間に渡り、投入されて水が全部固まったのは170秒後でした。

50:1の場合は7gの樹脂が2つに分けられて半分が最初の一分に投入され、残りは30秒後に15秒かけて投入されています。樹脂の吸水能力は容器全体の水の量を上回り、水を吸わない樹脂が表面に残っていました。

30分後に少なくとも100gのサンプルが各ビーカーから取り出され、遊離した液体があるかどうか調べられました。

合否の判定方法はEPA(米国環境保護庁)のペイントフィラー試験(SW-846,Method 9095)という試験法9095が使われました。100gのサンプルは60メッシュのろ紙の上に置かれ、その下にガラスの漏斗があり出てくる液体サンプルの量で合否の判定をしました。

報告書に記載のある数値では以下のようになっていました。

175:1 不合格
150:1 合格
125:1 合格

以上の結果をもとに次のフルスケールの試験の段階に進みました。
弊社の製品で使用され最終結果で採用に至った吸水性樹脂はウオーターワークスSP-400です。

カテゴリー: その他 | コメントする

その場所に由来する土着の菌根菌を使うのは難しい!

菌根菌の資材は内生菌根菌(VA菌根菌)や外生菌根菌とあり、かなり多くの種類があります。土着の菌根菌を仮に増殖させるとしても、土中から分離して増殖させることはできません。菌根菌の資材を製造するメーカーも広い敷地で植物を栽培しながら作るというのが一般的な方法のようです。

土着の菌根菌とは何かと考えても、仮に2キロ平方の場所を考えても菌根菌の種類は12を超えるものがあります。それを増殖させる目的で捕獲して自分で仮に作りだそうにも実際には無理です。

今まで土着の菌根菌が際立った効果を挙げていないならば、もっと適した菌根菌を使う方が結果は出ます。土着の菌根菌に拘るのはあまり大きな意味はありません。

実際の運用方法として一定の菌の数を揃えた、複数の内生菌根菌あるいは内生菌根菌と外生菌根菌の混合を使うのが、成功の確率を上げるということで意義があります。弊社の菌根菌資材はには、バイオオーガニックスがあり、このような用途で使用ができます。

カテゴリー: 土壌改良 | コメントする

農業、園芸、造園緑化にどの内生菌根菌(VA菌根菌)、外生菌根菌資材を選択するか?

菌根菌は植物の根に共生する菌類で植物が光合成で作った炭水化物をもらい、その代わりに菌根菌は土中から吸収した養分を植物に渡す、お互いにメリットがあり利用し合う関係です。

菌根菌は共生する宿主の植物との関係で根の表面に留まっているのを外生菌根菌、根の細胞の内部にまで入り込んでいるのを内生菌根菌(VA菌根菌、vesicular-aubuscular mycorrhizaあるいはアーバスキュラー菌根菌)と呼びます。菌根菌と植物との特異性は低く、ほとんどの草本類と木本類に菌根を形成します。植物の根を菌糸で覆い、土中の養分を吸収して植物に渡し、植物の成長を促進します。菌根菌はキノコの仲間も多くマツタケも菌根菌です。

弊社の菌根菌資材のバイオオーガニックスの内生菌根菌8種のタイプはGlomus aggregatum,Glomus clarum,Glomus deserticola,Glomus etunicatum,Glomus intradices,Glomus mosseae,Gigaspora margarita,Paraglomus brasilianum以上の8種の内生菌根菌を含みます。

用途によっては、この8種の内生菌根菌に7種の外生菌根菌を加えて内外混合の15種のタイプがあります。7種の外生菌根菌とは、Pisolithus tinctorius,Rhizopogen amylpogon,Lacarria laccata,Rhizopogen fulvigleba,Rhizopogen rubescens,Rhizopogen villosuli,Scleroderma spp.の以上、7種です。

それ以外にも菌根菌の種類は多くありますし、植物が同時に複数の菌根菌を利用するケースもあります。根の部分で発見されている菌根菌は植物が成長する従って変わってくる場合もあります。

弊社の提案は、それぞれの植物にベストな菌根菌を時間をかけて探すよりも何種類かの幅広い範囲を用意して植物の側で選択させるのがいいと思います。これだけの範囲を用意すれば多くの場合、カバーすることが可能です。

カテゴリー: 土壌改良 | コメントする

放射性物質を含む廃液を固化処理する材料の選定方法

放射性物質を含む廃水、低レベル放射性廃棄物の液体を固化して処理するための材料を決めるための方法は一定の過程を経て決められています。水溶性の廃水は55ガロンドラムの中で固化するということを前提に進められました。吸水性樹脂のウオーターワークスSP-400は廃水の固化だけでなく、浄化の過程の中の蒸発や凝縮の過程で出る水分を含んだスラッジ、土、その他の水分の処理も視野に入っていました。

米国オハイオ州のマイアミスバーグのマウンド施設で行った試験では本物のトリチウムに汚染された廃水を使用して実際の条件で他の吸水性ポリマーとの試験も行われました。

廃水の物理的、化学的な特徴を直接に計測することと、ウオーターワークスSP-400と歴史的なベンチスケールテストのデータを基に決めます。吸水の性能を調べるために蒸留水、水道水よりも実際の排水を使って行われました。

その次の段階のフルスケールの試験は蒸留水あるいは水道水を使って行われました。吸水能力を調べた後は、実際の道路をトラックで輸送される場合を想定した振動試験が行われました。24時間の振動試験の後に容器の底に穴が開けられてサンプルが取り出され水分が分離していないかどうかを確認しています。

弊社の取扱う、放射性物質を含む排水を吸収する吸水性樹脂はウオーターワークスSP-400(WaterWorks SP-400)です。
    

カテゴリー: その他 | コメントする

菌根菌を目で見ることはできますか?

残念ながら菌根菌は顕微鏡なしでは見ることができません。その前に菌根菌がどのような効能を持つのか知っておく必要があります。例えば非常に重たい粘土状の土にイモを植える際に菌根菌をまぶしたもの、そうでないものを作り、収穫の頃に引き抜いてみてください。菌根菌の処理の方は非常に簡単に抜けるので驚きます。粘土の土は湿っていても構造的に顆粒状のようです。菌根菌を使わない方は粘土特有の土がそのままです。

これは菌根菌の植物に対する重要な効能で、土の改質効果です。菌糸は粘土の粒子を集めていき、根の周囲により多くの酸素が行き渡るようになります。好気性微生物の活動は促進され、窒素を固定して、リンを可溶なものにして、その他の微量栄養素の利用も可能にします。菌根菌は好気性で固まっている粘土質の土壌を構造的に顆粒状に変化させます。

菌根菌の菌糸は砂状の土中でも増殖してバイオマスを形成し、植物と微生物の双方により良い環境を作ります。

弊社の菌根菌の製品にはバイオオーガニックスがあります。

カテゴリー: 土壌改良 | コメントする

微生物と生分解性

御客様から日頃、いろいろな物質について分解の可能性の有無をよく聞かれ、多くの場合は『できます』という返事をすることが多いのですが、有機化合物で分解の難しいものがあります。塗料の溶剤などに使う、トルエンやキシレンは難しいかというとそうでもなく、思ったよりずっと簡単に分解ができます。

どういうのが難しいかというと化審法の第一種特定化学物質あたりで、政府の推奨している処理法が焼却処分になっているようなケースです。

構造的に炭素と塩素が結びついたようなものは難しく、さらに炭素とフッ素が結びついたものはもっと難しくなります。フッ素との結びつきが強ければ強いほど分解は難しくなります。

弊社のホームページの中に微生物を使った処理に関して書いたところがあります。ご参考にしていただければ幸いです。

カテゴリー: 水処理 | コメントする