米国で低レベルの放射性廃棄物の液体(廃水)の固化に吸水性樹脂を採用した試験のベンチスケールテストとは?

米国のオハイオ州マイアミスバーグのマウンド施設で放射性物質を含む廃水を固化する固化剤の新規の製品を採用するために行った試験の中のベンチスケールテストに関しては以下のようにしています。

試験では吸水性樹脂の水への添加量を重量比で175:1から50:1までの範囲でテストを行いました。500mlのビーカーに350mlの蒸留水が華氏70度で入れられてました。

この段階での目的はいくつかの添加比率での樹脂の物性を明らかにすることでゲル化の状態の観察、吸収した樹脂の均一性、最終的な廃棄物の状態をみることでした。

175:1の場合は2gの樹脂が一気に投入され、樹脂は一旦下に沈み、下からゲル化をしていきました。5分以内に全ての水が樹脂に吸収されました。

100:1の場合は60秒間に渡り、投入されて水が全部固まったのは170秒後でした。

50:1の場合は7gの樹脂が2つに分けられて半分が最初の一分に投入され、残りは30秒後に15秒かけて投入されています。樹脂の吸水能力は容器全体の水の量を上回り、水を吸わない樹脂が表面に残っていました。

30分後に少なくとも100gのサンプルが各ビーカーから取り出され、遊離した液体があるかどうか調べられました。

合否の判定方法はEPA(米国環境保護庁)のペイントフィラー試験(SW-846,Method 9095)という試験法9095が使われました。100gのサンプルは60メッシュのろ紙の上に置かれ、その下にガラスの漏斗があり出てくる液体サンプルの量で合否の判定をしました。

報告書に記載のある数値では以下のようになっていました。

175:1 不合格
150:1 合格
125:1 合格

以上の結果をもとに次のフルスケールの試験の段階に進みました。
弊社の製品で使用され最終結果で採用に至った吸水性樹脂はウオーターワークスSP-400です。

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