中国の河川浄化の際の水底のヘドロ処理方法(微生物処理)

昨年、東日本大震災の津波の被災地を案内した欧州の微生物剤メーカーの社長が名古屋に来た時、休日に名古屋市内を観光していたときに、川の浄化の話になりました。これは弊社はやっていなくて、彼の会社が中国で行った話のケースです。

川に浮遊するゴミを拾ったり、きれいな水を流すというのは大事なことですが、彼が重要視したのが川の底に長年蓄積したヘドロというか汚泥の処理でした。掘り起こして他の場所に運ぶということはできなくて、実際に行ったのは、その位置でヘドロの分解を行うもので、最初に行ったのは水底に硝酸の化合物の硝酸カルシウムか硝酸ナトリウムを注入することでした。水底は酸欠状態で、有機物を分解する好気性の微生物をそのままでは難しいので、硝酸化合物を入れることにより、硝酸呼吸をさせることでした。NO3からO2を取るということが狙いになります。

その上で、媒体に付着した微生物剤を水の上から散布して水底に沈めて有機物の分解を行って成功したようです。川の中でもどちらかというと流れがゆるい川だったようですが、面白い話でした。どうしても限られた時間内で浄化ということで思いきった方法が取れたようです。

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土壌の重金属汚染とキレート剤の使用

土壌の重金属汚染の改善にキレート剤を使用することがあり、効果も様々です。キレート剤を使う前に考えないといけないのは安全性です。キレート剤の中には生分解性の乏しいもの、酸、アルカリのレベルが強くて、その後に土壌を破壊する可能性のあるものもあります。

特にゴルフ場であるとか、農業を行っている場所などであれば一番重要視されるべきものは安全性です。重金属を取り除いても芝が生育しなくなったりすれば改善の意味がなくなります。レアメタルの抽出には強い酸が使われるようですが、土地の環境は壊れてしまいます。同じ能力を持つものであるならばより安全な方向に行くべきです。

微生物の作る天然の界面活性剤のバイオサーファクタントの一つのラムノリピッドは天然のキレート剤で土中で6-8週間で自然に分解する生分解性がありますし、中性で機能します。人の住む土地、農地や山林での使用が可能です。

使用に際しての大事な点ですが、散水と降雨です。散布したものが横に流れて排水されないように、穏やかに静かに浸透していく状態が望ましいです。水があって土の中に浸透して移動するのが大事ですので。一日の降雨量が20-30mmの日が望ましいです。天気予報のチェックが大事です。

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遮水シートと池の水の透明度の低下

遮水シートの上に、土を乗せて、池を作りますが、場合によっては透明度の改善が思わしくない場合があります。土の部分の厚さにもよりますが、遮水シートを使うとそこから下は基本的に水が通らなくなります。

原因は水中の浮遊物であると思います。遮水シートがないような池の場合は、自然な形で漏れとか浸透があり、浮遊物もそちらに移動すると考えられますが、遮水シートの場合、水が通らないので上に載せた土の中がいっぱいになれば、浮遊物は水中に来るのではと想像しています。この話は魚がいる池を前提にしています。

弊社の微生物剤のBFLポンドクリーン2は池や湖の底部に沈み、藻の栄養分になる窒素やリンを吸収して有機物を分解しながら増殖します。BFLポンドクリーン2は水底のヘドロを分解します。そして、藻の発生を藻の栄養分を奪い取ることによりさせません。沈んでいる関係から守備範囲は底の部分になり、表面に近くなればなるほど分解の力が及ばなくなります。

そこに出てくるのが浮遊物です。これが透明度を悪化させる原因と考えられ、水中を自由に移動できる微生物剤の投入をすることにより、有機物は分解され透明度の改善もされます。弊社の微生物剤でいいますと、BFLポンドクリーン1になります。

池の透明度の改善を考えておられる方々、是非、弊社の微生物剤のBFLポンドクリーン1とBFLポンドクリーン2のご検討をいただければ幸いに存じます。

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お茶の霜のダメージと海藻抽出物による対策

4月から5月くらいにかけてお茶が霜の被害にあることがあります。回復には結構時間がかかると聞いています。現実には様々な対策を既にされていると思います。既に霜の害が起きてしまってからでは、弊社の海藻抽出物のスーパーフィフティを使っても難しいものがありますが、その前の開花の時期に4-5回ご使用いただくことにより、その高い抗酸化性を発揮することによりダメージを最小限にコントロールすることは可能です。

スーパーフィフティは欧州ではOrganic Trust Ltd.、米国ではOMRIの有機農業での使用の認証を受けている製品です。安全と安心を志向される皆様には最適の選択です。1.5リットルの濃縮液を500リットルの水で希釈して1ヘクタールに散布することができます。その高い抗酸化性が様々な環境ストレスの対策となり、乾燥重量を高めるだけでなく、品位も向上させます。

スーパーフィフティは霜だけでなく、水不足、塩害、高温などに対するストレスに対する緩和効果もあります。果実の場合ですと生産性の向上、糖度、色などの品位の向上が期待できます。

スーパーフィフティは海藻成分の純度が50%と世界で最も高い水準にあり、原料のアスコファイラム・ノドサムもアイルランドの西海岸の汚染のないという海岸の評価基準である欧州連合の基準のブルーフラッグビーチで収穫されたものです。安心してご使用になれます。海藻の生育する場所として理想的な場所で育ったものです。

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吸油性ポリマーの補足情報

吸油性ポリマーで検索すると商業ベースで取り扱っているところは実に少ないという印象があります。弊社の取り扱っております、吸油性ポリマーのアクアN-キャップに関して補足情報を報告します。

吸収した油をSBRなどのゴムやアスファルトなどにリサイクル可能ですが、これはリサイクルを行うためにパートナーとなる企業が必要になります。このポリマーが親油疎水性で水は吸わず、油のみを自重の10倍選択的に吸収しますので燃焼させる場合も効率がいいです。

米国での特許はUS 7329355他のものが既に出されています。海等のオープンウオーターの状況での使用の認証は、米国環境保護庁のリストにあり、さらにカリフォルニア州政府、カナダ政府に認証もあります。

最初の1時間で吸油能力の80%は出せます。その後24-36時間をかけて継続的に徐々に吸収していきます。効果をみていただくためには、少なくとも20分以上みていただく必要があります。45分以上が望ましいです。50度以上はやっていませんが液体の状態では温度には関係なく吸収ができます。

散布するだけで油を吸収して水の上にはほぼ無制限に浮いています。周囲に吸収したものが付着することはありません。

もう一つ、本剤は違いますが、吸油性ポリマーで生分解性が強いのは問題がありです。ポリマーが分解しても油の分解は遅いので、ポリマーの分解とともに最悪の場合再び油が放出されてしまいます。

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テロ対策と貨物の到着の遅れ

アメリカの空港の場合、セキュリティは非常に厳しいという記憶があります。貨物の場合も、場合によっては非常に厳しいケースも出てきます。

先月の体験ですが、アメリカのシカゴで5月20-21日にNATOのサミットがありました。貨物の遅れはそう長くはないだろうと思っていたら違ってました。
連休明けに発注して、航空貨物で普段でしたら翌週に到着するものが、今回は会社に届いたのが6月5日でした。

随分長いこと、空港の倉庫に入れてあって、フライトが決まらないという状態が続きました。NATOのサミットのニュースはそれほどテレビのニュースでも流れず、お客様への説明には困りました。

サミットが開かれるような都市からの荷物は、政治の日程から調べておかないといけないですね。

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芝に藻が生えて、土が粘性を帯びて水が通らなくなる場合

芝の土壌の水はけが悪くなってくると芝に藻が生えることがあります。藻が生えてきた場合、さらに問題になってくるのは土が粘性を帯びて固まってきて水を通さなくなることです。こうなると、表層にさらに水が溜まることになり悪循環となってきます。藻の成長と粘性を帯びた土の問題は土の排水と大きな関連があります。

粘性を帯びる原因ですが、藻と土壌微生物が放出する多糖類ではないかと思います。藻の多糖類を放出する目的は水を吸い込み乾燥を防ぐのが目的です。藻が生きていくためにする活動です。

さらに土壌微生物は栄養分が過少でも過多の場合でも自分の生存にとり危機が訪れたと認識すると、自らの防衛のために多糖類を放出して条件が好転するまで待つ傾向があります。全ての土壌微生物が多糖類を放出する訳でなく、特定の微生物が特定の条件下で出します。

改善方法としては以下のことが考えられます。

(1)スパイクするなとして、まず表層の水の通りを少しでも改善する。
(2)その上で、界面活性剤が主な成分である浸透剤を使って水はけを改良します。弊社の商品ですと、テラソフトなどがそれに使用が可能です。
(3)その後は、土中の土壌微生物の量を増加させたり、多糖類の分解に優れた微生物剤を投入します。弊社の製品ですとソイルプラスBFLバイオグリーンLになります。
(4)その後は給水量を減らして乾燥させて藻を除去してから元の給水量に戻すのはどうでしょうか?

ご検討いただければ幸いです。

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塩積や塩類濃度障害を大量の灌水や土の入替なしで改善する方法

塩害というと津波の後の塩害が注目されていますが、最近、問い合わせが増えてきたのが肥料塩害として来るもので、一般的に塩積とか塩類濃度障害と呼ばれるものです。化学肥料は各種の無機塩類を含んでいます。施肥を通じて土中のこうした塩類は土壌溶液の濃度を高めることにより根の養分吸収を阻害したり、根に損傷を与えたりします。

温室やハウスの施設栽培の場合は土中の塩類は降雨による流亡もなく植物は地下の部分も地上の部分もダメージを受けます。適正な土壌の状態を保ったり、肥料の効率を上げるためにも土壌分析は大事なことでできるだけ行った方がいいです。

問題は塩類濃度障害(塩害)が現実に起きてしまった場合はどうするのかということです。今までの脱塩方法としては大量の水で塩分を洗い流したり、土の入れ替えをする方法が例えばありますが、こうした方法が使えないケースもありますし。コスト的にも合わないという場合もあります。

弊社のお奨めは米国製の塩害改良剤のフィックス(pHix)という液体のフミン酸を主成分としたものの、水で希釈しての散布です。米国の農業は塩類の集積が進みやすいやり方もあり、耕作が放棄されている土地も少なからずありますが、こうした土地を適正なコストで復活するように開発されています。散布後の灌水は天然の降雨が中心となります。塩類の集積を改善するだけでなく、塩素によるダメージも緩和できます。

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フミン酸の塩害改良の効果のデータ、実績を探している方々へ

2012年4月7日土曜日の日本経済新聞に「除塩36%終了、田植え待つ」という塩害の改良の記事が出ていました。現状の除塩作業は土中の塩分濃度を下げるために津波で海水がしみ込んだ水田に淡水の入排水を繰り返すやり方で行っていることが書かれています。今までは比較的被害の軽いところから進めていますが、今後は被害の大きい、塩分濃度も高いところが対象になります。

今までのように大量の淡水を頻繁に入れ替えることができる場所ばかりでないですし、除塩作業のスピードアップも今後は時間との戦いでもあるということを考えると必要ですし、除塩の難易度も上がることからより効率の高い方法が求められます。そうした中で使える塩害改良剤が弊社のフミン酸を主成分としたフィックスです。フミン酸のキレート効果によりナトリウムを動きやすくして、根の周囲の塩類の集積を防止します。

日本国内の効果のデータも実績もありますので興味をお持ちの方々は、お問い合わせください。お待ちしております。

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小麦粉、スターチ、澱粉(デンプン)を含む排水を分解する微生物剤BFL5300PP

排水中の小麦粉、スターチ、澱粉(デンプン)を含む排水は他の食品系排水と異なり難分解性とされ通常の排水よりもコスト高となる問題があります。実際に食品工場の生物処理槽には分解されない小麦粉、デンプンが残っていることがあります。それはいろいろな問題の原因になりますし、十分な処理がされないで水路に排出されますと農業用水としての利用の妨げになります。

微生物剤BFL5300PPはリグニン、セルロースなどを含む紙パルプ系の産業排水の分解や排水中の粘性を帯びた多糖類を含む排水の分解に使用するためのものですが、デンプンもよく分解ができます。十分なばっ気をすることが必要になりますが効果を出します。特にうどん排水などの麺類のゆでる際や製造の際の排水にも有効です。

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