塩害というと津波の後の塩害が注目されていますが、最近、問い合わせが増えてきたのが肥料塩害として来るもので、一般的に塩積とか塩類濃度障害と呼ばれるものです。化学肥料は各種の無機塩類を含んでいます。施肥を通じて土中のこうした塩類は土壌溶液の濃度を高めることにより根の養分吸収を阻害したり、根に損傷を与えたりします。
温室やハウスの施設栽培の場合は土中の塩類は降雨による流亡もなく植物は地下の部分も地上の部分もダメージを受けます。適正な土壌の状態を保ったり、肥料の効率を上げるためにも土壌分析は大事なことでできるだけ行った方がいいです。
問題は塩類濃度障害(塩害)が現実に起きてしまった場合はどうするのかということです。今までの脱塩方法としては大量の水で塩分を洗い流したり、土の入れ替えをする方法が例えばありますが、こうした方法が使えないケースもありますし。コスト的にも合わないという場合もあります。
弊社のお奨めは米国製の塩害改良剤のフィックス(pHix)という液体のフミン酸を主成分としたものの、水で希釈しての散布です。米国の農業は塩類の集積が進みやすいやり方もあり、耕作が放棄されている土地も少なからずありますが、こうした土地を適正なコストで復活するように開発されています。散布後の灌水は天然の降雨が中心となります。塩類の集積を改善するだけでなく、塩素によるダメージも緩和できます。