微生物の共代謝の働きを使い難分解性物質の分解をスタートさせる

微生物がある有機物を分解するときに、それを増殖のための基質やエネルギー源として使っていない場合を共代謝と呼びます。今回は、この機能に関する話です。

難分解性物質を微生物で分解しようと生物処理槽に入れても動き出さない場合があります。微生物のライフサイクルをみますと最初に導入期とも呼ばれる増殖する前の段階があります。増殖する前に様々な準備をする段階ののですが、ここから次の増殖の段階に動いていかないケースがあります。現場で処理にあたっている皆様は結果を出さなくてはいけません。学術的に正しいかそうでないかを検証するのが仕事の目的ではありません。

何らかの局面を打開する策が必要になります。起爆剤的な機能が必要になってきます。生物処理槽の状況と能力にもよりますが窒素やリンのレベルが適正であれば他の分解しやすいケミカルを意図的に投入してBODの数値を上げて、微生物を動かすということも一つのやり方です。状況により分解しやすいケミカルの選択は様々です。

排水処理の中でBODで表示される成分の多くは分解しやすく、排水の中に残留するのは難分解のものが残るのが実際にそうですが、100%のケースで全てそうであるとは限らず、難分解の物質の分解がスタートするケースがあります。

皆様の様々な難分解物質のケースのご連絡をいただければ様々な改善方法の提案をさせていただきます。お問い合わせを心よりお待ち申し上げております。

弊社の販売する微生物剤の投入で改善されるケースもありますので、弊社の様々な微生物剤のページが弊社のホームページにありますので是非ご覧になってください。

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硝化細菌ニトロソモナスを含む微生物剤を排水処理で使う場合の注意事項

硝化細菌のニトロソモナスは周囲の環境変化に敏感で、壊れやすくて回復が難しいという性質があります。皆様のご使用の際により効果をあげていただくためには以下の点に注意をしてください。

(1)保存と輸送は4-6℃辺りで行ってください。

(2)排水中のBODは硝化を行う前にできるだけ数値を下げていただくようにお願いします。

(3)DO(溶存酸素)は2.0mg/L以上を確保してください。

(4)pHは8.0辺りにあるのが理想的です。7.0以下になってはいけません。

(5)十分なアルカリ度を確保してください。これはpHの低下を防ぐために必要です。

(6)水温は20℃以上でお願いをします。

弊社の硝化細菌ニトロソモナスを含む微生物剤はBFL5800NTです。

排水中のアンモニアの除去処理を考えておられる皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。

 

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硝化細菌ニトロソモナスを含む微生物剤のアンモニアの生物酸化の効力の表現方法

産業排水中のアンモニアやアンモニアを含むガスの除去処理をしたいと思われる皆様に必要なのが硝化細菌です。弊社は硝化細菌の中でニトロソモナスを含む微生物剤のBFL5800NTを取扱っています。

皆様からよくいただく質問はBFL5800NTの1mlの中にどれくらいのニトロソモナスが含まれているということです。ニトロソモナスは独立栄養微生物で、従属栄養微生物でよく使う、cfu(コロニーフォーミングユニット)の計測法を用いることができません。

代わりに使用するのが弊社の場合は、25℃の水温で、1時間辺り、1リットル中のアンモニア態窒素(NH4-N)の量、mg/Lを1リットルの微生物剤でどれくらい生物酸化できるかで表現します。想定しているばっ気槽の容量は33㎥ほどのものです。1リットルは微生物のバイオマスを立ち上げるときに使用する量です。

本剤の場合、25℃で1時間あたり1リットルで400mg/Lのアンモニア態窒素を生物酸化できます。

産業排水中のアンモニアの除去処理、ガススクラバー、バイオロジカルスクラバーをお考えの皆様、弊社の微生物剤のBFL5800NTをご検討いただければ幸いです。皆様のお問い合わせ心よりお待ちしております。

 

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池の底に溜まったヘドロの分解試験

池のヘドロを池と同じ条件で水槽などの装置で実験するのは難しいと考えます。弊社には水底にすぐに沈んで活動するタイプの微生物剤のBFLポンドクリーン2があります。小さな池があるならば、そちらで効果をみて確かめてというのが一番ですが、どうしても実験室でこの分解能力を確かめるというのであれば次のようなやり方をお奨めします。

(1)用意するのはあまり小さな水槽ではよくなく、ある程度の大きさを持ったものがいいと思います。風呂桶のような形状、これは西洋式の浅い風呂を想定していますが、そんな形状がいいと思います。

(2)容器の上は空気に対して非常に開いた状態、実際の池に近いような状態が良く、水温は微生物の活動しやすい20℃以上の30℃以下でコントロールした方が効果は観やすいです。

(3)効果を確認するために水深は20cmほどの深さがいいと思います。これは空気中の酸素が水面から入りやすいと考えるからです。通常はBFLポンドクリーン2は1㎡あたり50g散布するのが標準量ですが、実験の場合は1つの容器で150gほどできるだけ均等に散布した方がいいです。

後は、何もしないで日々、変化を観察してください。

 

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ピーナッツ、落花生の殻(カラ)の土壌改良剤としての再利用法

微生物剤を使用して土壌を改良する場合、問題になるのは水分です。微生物は適切な水分量がないと活動ができません。この用途で非常に有効に活用ができるのがピーナッツ(落花生)の殻です。ただし、殻のサイズが1mm以下ですと微生物には使用がしにくく、2-3mmはあった方がいいです。

ご参考のための数値ですが米国のピーナッツの殻の製品を売っているサイトによりますと、落花生の殻の吸水率は自重の168-169%あります。さらに殻の6-8%はタンパク質で、分解すれば窒素分として微生物の栄養源になります。

(1)土壌の乾燥の防止に

殻の吸水率の高さから土中の水分保持に使用ができます。油で汚染されたような土壌の場合、微生物を動かすために頻繁な散水が行われます。殻が水分を保持していれば乾燥を防ぐことができて微生物の増殖に良い環境が作られます。

油の汚染の場合は、有機物として計算されます油の量が多いのに対してそれに見合った窒素とリンの栄養分がないので化学肥料のような尿素などを加える必要がでています。リンの場合も同様です。

(2)土壌の通気性の確保

2-3mmの殻が土中に存在するということは、その分、隙間ができて空気が入り込み土中の微生物が油などの有機物を分解するのを促進できます。汚染の場所が浅い場合などは特に有効だと思います。

土中の油の汚染を改善するには弊社の微生物剤BFL6000HCが有効です。ご検討いただければ幸いです。さらに皆様の用途にお応えできる微生物剤は各種あります

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霜や凍結のダメージから植物を守る植物用抗ストレスポリマーのアンチストレス

冬の時期の凍結や度々の霜は植物にとり大きなダメージになります。100%完全な防御方法というのはありません。枯れてしまう環境になれば植物は枯れます。できる範囲で最善の努力をするのが我々の仕事ということになります。

植物用の抗ストレスポリマーのアンチストレスは半透水性の皮膜で植物を覆い、4-6℃程の温度の保護効果をあげることができます。この4-6度の範囲内で助かるものは助かります。

ポリマーで覆うことで植物の細胞内の水分を一定に保ち常に必要な水分量を維持できます。

ポリマーで覆うことで冬季の凍結・霜による果実のキズのできるのを減らすことができます。

植物の成長の時期を延長することができます。これは春先の早い時期の霜のダメージを低下させるのとができます。日本国内では食用の植物には使用できませんが、その他には使用可能です。

皆様、ご検討宜しくお願い致します。お問い合わせ心よりお待ちしております。

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界面活性剤を含む排水を既存の排水処理設備で効率良く分解処理し、低コスト、高速処理を可能にする微生物剤BFL5600SS

皆様の産業排水に多く含まれる界面活性剤は難分解性であり、多くの産業排水の施設で用いられる活性汚泥法では処理が困難で、この中では分解されやすい物質が優先的に分解され界面活性剤は処理水中に残留するという問題があります。残留すれば現場での異常な発泡やCOD等規制水域における排水の基準を満たせないことになります。

原因の一つが既存の活性汚泥槽に含まれる微生物群の中に効率良く界面活性剤を分解できるものが極めて少ないということにあり、新規界面分解菌の取得が望まれるとよく書いてあります。

(1)界面活性剤を含む排水を分解する微生物剤

弊社の微生物剤BFL5600SSは世の中にあります大半の界面活性剤を含む排水を効率よく既存の施設で分解できます。例えば、陰イオン系界面活性剤(アニオン性界面活性剤)、非イオン系界面活性剤(ノニオン界面活性剤)、陽イオン系界面活性剤(カチオン性界面活性剤)、両性イオン系界面活性剤を含む排水を分解します。 最近出来たものでもなく、欧州では1970年代からバイオレメディエーションの研究は進み商業ベースで高性能の分解能力を持つ微生物が自然環境の中から分離されて商業生産されてきていますし、長年、世界各地で界面活性剤を含む排水の処理がされてきています。弊社の微生物剤は全て天然の微生物を使用したものです。長年の研究と商業上の実績の上に安定して商業生産されているのがBFL5600SSです。

(2)既存の活性汚泥法などの微生物のバイオマスと共存できるか?

結論から言いますと、できます。活性汚泥内では独自のバイオマスが形成されていて外部から導入された微生物を排除する傾向があると言いますが、必ずしもそうではなくBFL5600SSの場合は、既存のバイオマスと連立政権を作るような共存ができます。実際に活性汚泥中の微生物で少しでも分解に寄与している微生物は半数程度と考えられます。残りの半分は特に分解に寄与せず存在しています。BFL5600SSは働いていないバイオマスの部分の一部を代替して、界面活性剤を分解するという点で主導権を握る形になります。

安定して定着しますし、既存のバイオマスを攻撃するようなこともありません。

分解能力のある微生物群と、活性汚泥を初めとする既存の処理施設の中に微生物を導入と組み込みができますので処理の能力は飛躍的に向上します。

ご検討宜しくお願いします。皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。

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樹勢の弱った木を保水剤で農園芸専用の吸水性樹脂ウオーターワークスで回復させる

様々な時期に樹木の樹勢が弱ってくる場合があります。その原因の一つが水分の吸収が上手くいかなくなることです。その場合、根からの水分の吸収に比べて、葉からの蒸散量が増えることにあります。

今まで保水剤で農園芸専用の吸水性樹脂のウオーターワークスの使用は樹木の移植の場合がほとんどでしたが、既存の樹木に対しても工夫して使用することが可能です。根の周囲に根をできるだけ傷つけないようにして穴を掘り、水分を吸収させた状態のものを入れていく方法です。

米国で見たやり方は、根の周囲に穴をいくつか空けて、吸水したウオーターワークスに肥料その他を混ぜて、加圧してスプレー噴射するような方法で注入して改善をしておりました。

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挿し木(さし木)の生存率を植物用の抗ストレスポリマーのアンチストレスを使って上げる、改善する

本日の地元の中日新聞を読んでいましたら、花粉の少ないヒノキを挿し木で生産をするという記事が出てましたので思い出したことがあります。我国でも挿し木の生存率を上げる用途で植物用抗ストレスポリマーのアンチストレスを使用したことがあることを。

挿し木は、根のない状態で土に挿される訳ですから、非常に大きなストレスを植物にかけることになります。どれくらいの希釈率で行うかは植物の種類にもよると思いますが、基本的には水で希釈したものを刷毛で植物に塗るようにして使います。植物によっては原液に近いものを使った方が良い場合もあるようです。まだまだ、これから試して開発を進めていく分野であります。関係者の皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。

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土中の温度が低いときに、地表面の大気中の温度差によるストレスで植物が萎れるのをアンチストレスで防ぐ

土中の温度が低いと植物がそこから吸い上げることのできる水の量は減ります。こうした現象は春の初めの大気の温度が土中の温度よりも高い時によく発生します。こうした状況では葉の蒸散作用で水分が急速に失われるのに対して根から来る水分の量は十分でなく植物は強い水不足のストレスを感じて、萎れたり、最悪の場合は枯れてしまいます。

こうした場合、生分解性の極めて強く、45-60日で自然に分解する半透水性の皮膜を形成する植物用の抗ストレスポリマーのアンチストレスを使用しますと無駄な蒸散を抑えて、着実に生存させます。皆様の大事な植物を温度差から来るダメージから守り、成長させます。形成される皮膜は光合成や呼吸を阻害しません。冬から春先の外気温と土中の温度に差がある場合、アンチストレスは皆様の期待に応えることができます。是非、ご検討いただきますように。お問い合わせをお待ちしております。

 

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