ばっ気槽(生物処理槽)を清掃後、再立上げして急激なpHの低下と嫌気臭が出たケース

ばっ気槽は定期的に清掃がされて、再び立ち上げることがありますが、この際、様々な問題が発生します。今回、書きますのは、pHの調整用の水酸化ナトリウムがなくなり、代わりに生石灰を投入した際に、一度酸性に傾き、おそらく重炭酸塩などの緩衝効果で酸性の側に安定してしまったことによる嫌気臭のケースです。

pHの低下は清掃後、水が全部か、一部代わり、微生物を新たに立ち上げた際に旧来の水槽の状況と異なりpHを安定させる緩衝物質の作用の低下があり、さらにたまたま水酸化ナトリウムがタンクになかったことが原因と考えます。生石灰が直接の原因ではありません。

槽内の有機物が微生物により分解されると二酸化炭素と水になります。立ち上がりが順調であれば二酸化炭素と水の発生量は多く、水に溶ければ炭酸になりpHは低下します。

緩衝作用がないか、十分でない場合はこの状態が続きpHは低下します。その状態で、石灰が中に入ると酸性の低いところでpHを安定させるような作用が出てしまいます。当初、水酸化ナトリウムを入れても思うように調整できなかった背景です。

この事案も最終的には安定的な状態になりました。皆様がいろいろとお困りの案件に際して、心をこめて対応させていただきます。排水処理の案件でお困りのことがありましたら是非、ご一報ください。

弊社の微生物製剤のページがありますので、ご参考にしていただければ幸いです。宜しくお願い致します。

 

 

 

 

カテゴリー: 水処理 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です