蒸散を抑制すると植物内の温度は上昇するか?

植物のストレスをコントロールするというのは植物生理学の中でも比較的新しい概念です。理論的に植物の蒸散が抑制されれば植物体内の温度は上昇することになります。しかし現実には弊社の植物のストレスをコントロールするする蒸散抑制剤のアンチストレスで処理した植物と未処理の植物の比較対象試験を行いますとアンチストレスを使用した方が未処理の側に比べて低いのが現実の姿です。

この質問に関しては米国でアンチストレスを発売してからもよく出てきた質問で、植物生理学者たちも説明に困り、アンチストレスの効能を以下の2点からしています。

第一に植物がストレス下におかれると蒸散する場合は必要以上に水分を蒸発させてしまい結果的に萎れてします。本来、自然の状態で水分の出入りをコントロールできていた状態が崩れてしまったのがストレス状態と考えられます。アンチストレスは必要に応じて蒸散量をコントロールしバランスの崩れを防ぎます。ストレス下においては植物が自らを助けようとして行っている行為が結果的に自らを傷つけることになってしまっています。

第二に、このようなストレス下で急速な蒸散が進むと、根、茎、気孔で急速な水分の移動が起きて、それに対して熱が植物体内で発生しエネルギーを消費していると考えられます。この熱がアンチストレスを使用したものと未使用のものの温度差に繋がっていると考えられます。分かりやすい例えで説明しますと、密室状態の中で人間がいて安静の状態であればそれほど室温は上がりません。しかし、その中で運動を始めれば室温もそれに伴い上昇します。通常の状態でアンチストレスを使用する限り、悪影響を心配する必要はありません。

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