バイオレメディエーションのメリットとディメリットについて

バイオレメディエーションというと、微生物の栄養分を加えるバイオスティミュレーションと微生物を加えるバイオオーグメンテーションに分かれますが、今回は微生物を使用するバイオオーグメンテーションのメリットとディメリットに関して書きます。メリット、ディメリットも多くあり、長くなりますので、観点を絞って簡潔に自分の考えを書きます。

以前に微生物は生き物で増殖するが、酵素や凝集剤は生物でなく、子供を産まないので子孫を残すことができず、頻繁に投入をし続けないといけないというところを書きました。もう一つ大事なところがあります。微生物は環境に適応して動くところがあります。そして微生物自体が分解のための酵素を作る工場であるということがあります。様々な化学物質を分解するためには、様々な段階で異なる酵素を出す必要があります。どのような酵素を出して分解を進めるのかは微生物が状況をみて判断します。その動きというのは周りでみていますと今流行りのAI(人工知能)の動きを思わせます。微生物のライフサイクル(一生)は、基本的に導入期、対数増殖期、安定期、死滅期に分かれます。最初の微生物を入れたばかりの導入期はほとんど動きが見られないところです。この時点では微生物は排水の中に含まれるのか調べて、処理の段取りをする時期です。

化学物質は多様で、分解の仕方は微生物自身が決めないといけません。分解しないと、微生物は生存のためのエネルギーを得ることができませんので微生物も必死ですし、分解ができないと生きていけません。全ての微生物が環境に適応して、全てのケミカルを分解する訳ではなく、人間と同じでそれぞれの専門があります。

塗料排水のラインを終日眺めておりましたら、時間ごとに入ってくるものが異なり、その都度、曝気槽の様相は異なってました。微生物が自分で調整をしています。微生物も適材適所で、目的に合わせたものを用意する必要があります。

一番のメリットは微生物には専門性があり、目指す用途に適したものを使用して、微生物の増殖の条件を整えれば微生物自らコントロールするところです。

ディメリットとしては微生物が動く環境でないといけないところです。それはpHであったり、水温や溶存酸素、窒素やリンの栄養分などの要素がそうです。その前の前提として微生物が分解するためには水に溶けていないといけないという点があります。

浄化の方法としてバイオレメディエーションをこの機会に検討してみませんか?お問合せ心よりお待ちしております。弊社のホームページの中に説明がありますのでお読みいただければ幸いに存じます。

 

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