衝撃負荷(ショックローディング、shock loading)と硝化の停止

排水処理をしていて、その中の硝化(アンモニアを亜硝酸にするなど)の機能が突然停止をすることがあります。硝化には様々な抑制物質がありますが、そうしたものが入らなくても停止する可能性が衝撃負荷のケースです。

工場の排水処理の施設が長期に渡り安定して効率のよい処理を続けて、何の問題もないと思っていた長い平和が突然終わるケースは、今まで処理をしたことのないタイプのケミカルが少量ではなく、比較的大量にそれも濃い濃度で入ってくると、経験してない事態ですので微生物も人間同様にパニックになります。急な増殖が始まり、対象となる物質をまず水に可溶にしようと微生物が作る界面活性剤のバイオサーファクタントの大量放出もあります。

そうしてまず、まず起きるのが異常な気泡の発生です。さらに微生物の増殖が急激に一度に進むと溶存酸素が低下を始めます。窒素を循環させる硝化には比較的多くの酸素が必要になります。溶存酸素で2.0mg以上ないと硝化が続かなくなり、次第に低下し、最終的に硝化は停止します。場合によっては溶存酸素の低下の起きない場合もあります。

そうなると、まず衝撃負荷を引き起こした物質を安定的に分解できるように微生物のバイオマスをまず再立ち上げして、それが安定してから硝化細菌を再投入して、こちらも再立ち上げをするのが良いと考えます。

硝化の再立ち上げには硝化細菌ニトロソモナスを含む微生物剤のBFL5800NTのご使用をお奨めしております。

硝化が止まると、アンモニアの数値の急上昇が始まり、皆さん、ご心配の事態となります。具体的な案件に関しましては弊社までご相談いただければ幸いです。最も効率のよい改善方法のご提案をしたいと思います。

 

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