油を含む排水に単に微生物を投入するだけでは分解はしません

石油、鉱物油を含む排水を微生物で分解する場合は、何も考えずに微生物を投入するだけでは分解しません。油を含む排水の特徴は、BOD:窒素:リンという比率でみた場合、石油が炭化水素化合物であることから有機物の値がかなり高いのに対して、窒素やリンが非常に少ないのが現実です。

石油、鉱物油を分解する微生物は自分が分裂して新しい細胞を作ったり、バイオサーファクタントを作ったり、酵素を作ったりする場合にそのための成分として窒素やリンが必要です。人間が食べないと生きていけないのと同じです。この種の微生物は自分が増殖するための栄養分に関しては自分では作ることができません。まず栄養バランスを考えることが排水処理の場合も、土壌の油汚染の場合は両方必要です。

さらに石油、鉱物油を含む排水のpHがどれくらいの値にあるのかも大事な要素です。微生物は動いて増殖できるに適したというか可能なpHの範囲があります。この範囲を超えても増殖はできません。増殖できないと分解もできません。

さらに溶存酸素(DO)が石油、鉱物油を分解する微生物の場合は必要で、2.0mg以上はあったほうがいいです。酸素が不十分な量しかないと増殖はできません。

さらに考えていただきたいのが水温です。微生物の場合は、大体、30℃が増殖に適した温度で、上の方は35℃あたりから活動は低下が始まりますし、下の方は15℃あたりから低下が始まります。5℃以下であるとかなり動きは低下します。

微生物の石油、鉱物油の場合には様々な要素を考えた上で分解を進めていただきたいです。油の場合、BODやCODを使うことが難しい場合もありますので、その場合はTPH(石油系の炭化水素量)を計測していただくようにお願い致します。

弊社の場合、石油、鉱物油を含む排水を分解する微生物剤はBFL5500HCになります。排水に含まれる石油、鉱物油を分解することを考えておられる皆様、この機会に弊社の微生物剤を検討してみませんか?お問い合わせ、心よりお待ちしております。

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