夏の排水処理施設の虫の対策

多くの工場の排水施設は完全に密閉されている訳ではないので、どこからか虫が入ってきて卵を排水中に産んだりします。排水も浄化が進んでいる関係か、虫はその中でも育っていくことがあります。以前にある企業の排水の実験をしている中の休みの日に、どこから入ったのかコバエのような虫が実験の水槽の中に卵を産んで、休み明けは部屋が成虫でいっぱいという笑えないような話もありました。不思議なもので溶剤臭に惹かれてやってくる虫もあるようです。『蓼食う虫も好き好き』という言い方がありますが、本当にそうだと実感したものでした。この時期、皆様の頭を痛めているのがこの虫の問題ではないでしょうか?

水中の幼虫は殺虫剤のような成分を使いますと、微生物まで殺してしまう可能性がありますので、幼虫に対してはキチン質の生成の阻害剤を使えば良いと考えます。これを使って上手くいきますと成虫にはなりません。微生物を構成する要素にはほとんどキチン質はありませんし、人間も動物も同様です。水中の微生物にダメージはありません。

成虫になって排水処理施設の周囲を飛んでいるのはうしたらよいかというと、現実の問題として殺虫剤を使うしかないと思います。できるだけスプレーが水槽の中に入らないようにスプレーすれば微生物のダメージも最小限にできると考えます。

 

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