嫌気処理施設でメタン発酵をする際にバイオガスの生産性を向上しCODの数値を改善する微生物剤のケーススタディその2

フランスのジャガイモの加工工場の1000m3の嫌気処理用のICリアクターでメタン発酵の際の酢酸発酵過程を改善するために用意した微生物剤がBFL4400ANでした。本微生物剤は嫌気処理施設用に開発された微生物剤で組成は遊離した酵素(アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ)、通性嫌気性微生物、酵母、菌類からできています。酵素と通性嫌気性微生物はともに短時間で酢酸を作る一方、酵母と菌類は発酵と分解に最適な環境を作ります。通常、加水分解で行われる酸発酵過程の効率の高さは嫌気処理の成果を左右する要因になります。短期間に効率よく短鎖酸の酢酸やプロピオン酸を作ることが効率よくバイオガスを作るメタン生成期の原料を作ることに繋がります。

具体的な進め方は粉末の微生物剤のBFL4400ANを水に溶いてかき混ぜて、嫌気槽に投入しました。投与量は、立ち上がり(初期)の1日目から5日目までは毎日4kgを1000m3の嫌気槽に投入しました。その後は、第二週目から週に一度4kgを嫌気槽に投入しました。

処理を開始して3か月後の結果はバイオガスの発生量は日量2389m3から日量4435m3に向上して、86%の増加を達成しました。

バイオガスの発生の効率は改善されました。CODの数字で0.34m3/kg COD removedから0.72m3/kg COD removedに数値は向上、112%の改善がされました。

CODの改善は38%から53%に、率として40%の改善を達成しました。

結論としてジャガイモ加工工場の嫌気処理槽に微生物剤のBFL4400ANを投入してバイオマスの生産量と効率、CODの数値の改善ができました。微生物剤の使用のメリットは以下でした。

(1)工場のボイラーで使用する天然ガスの量が減った。

(2)次の段階の好気処理槽で使用するエネルギー(ばっ気の)が以前より少なく済むようになった。

(3)汚泥の量が減り脱水と廃棄のコストが低下をした。

(4)工場全体の持続性に改善がみられた。

UASBやICリアクターをお使いの皆様でメタン発酵のバイオガスの増産をして、同時にCODの数値の改善も考えておられる皆様、この機会に微生物剤BFL4400ANをご検討ください。皆様のお問い合わせ心よりお待ちしております。

 

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