弊社では粘土のような素材のベントナイトに特殊な加工をしたリンの吸着剤のフォスロックという製品を取り扱っています。顆粒状のものを散布しますと、水底に降下していく際にリンを吸着していきます。投入量にもよりますが、水中の97-99%のリンを吸着して栄養分として出ないようにする優れた効果があります。
問題は1mgのリンを100mgのフォスロックが吸着する比率ですので、どうしても粘土状の廃棄物が多く出るところです。水中全体に10kgのリンが存在すると1000kgのフォスロックが必要になります。毎日というと相当な量になります。
多く使われているのは池などの浄化の用途です。こちらの場合は水底に粘土が堆積しても必ずしも除去の必要はなく、そのままでOKというケースが多いです。工場だとそのようには行きません。それに自然の池などのケースは全体に含まれているリンの量も産業排水に比べれば非常に少ないですし、毎日変わるようなことがないというところがあります。
池のケースですとロンドン五輪の際のトライアスロンのコースで使用された実績があります。非常に効果があったということです。
産業排水でもし使うなら最後の仕上げのようなところしか使えないのではと私は思っております。