リン除去方法に革命を起こす調整粘土材のリン吸着剤
フォスロック
Phoslock水底に沈下しながら水中に含まれるリンを吸収し安定した状態で沈殿します
フォスロックとは?
フォスロックは、西オーストラリア州政府河川評議会とスワンリバートラストの共同出資によって、オーストラリアの連邦科学産業研究機構(CSIRO)の地質・水質部門(CLW)の科学者が研究開発しました。この研究は1994年に、スワン・カニング両河川の堆積物に含まれる栄養分(窒素とリン)の低減に役立つような水質改善技術の調査から始まりました。
フォスロックは、天然の河川や人工の水路、産業用水、下水に含まれるリン、その他特定のアニオン(ヒ素、セレニウム等)を、効果的に除去する調整粘土材です。フォスロックの成分はランタンで加工されたベントナイト100%です。フォスロックは粉末状で水底に沈下しながら水中に含まれるリンを吸収し、その後、水底に安定した状態で沈殿します。フォスロックは、水中のリンを効果的に吸収するだけでなく、水底に沈殿した状態で、河川の堆積物に含まれているリンも同じように効果的に吸収します。フォスロックは水系のリン除去に現在使用されている他社製品に比べて、数倍も効率よくリンを取り除きます。また、多様な環境条件(塩分濃度、pHレベル、好気性または嫌気性の状態)下でも、粘土と吸収したリンとの結合は優れた安定性を示します。このような点でフォスロックは競合他社の製品よりもはるかに優れています。
フォスロックを使うメリットは?
1)好気性、嫌気性のいずれの条件下でも、また幅広いレベルのpH、塩分濃度、水温下でも、リンを効果的に吸収します。さらに、環境が変化しても(例:無酸素状態においても)、吸収したリンを容易に逃がしません。
2)水中のリンを吸収した粘土のマトリックスは、すばやく水底に沈殿し、これにより水とリンとの分離が容易に行われます。また、使用する場所への持ち運びも簡単です。
3)リンとの結合性が抜群です。
4)毒性が極めて低いため、取り扱い、利用、処理が安全に行えます。
フォスロックの、水系におけるリン除去の効率性は、研究所内での実験からスワン・カニング両河川における現場での本格的な実験まで、これまでに行われた数々の実験を通して、十分に立証されています。
このメリットを活かした用途としては例えば以下のようなものがあります。
1)自然水系(湖、河川等)
2)人工湿地帯
3)水産養殖場
4)酪農場
5)産業排水処理
産業排水に関してはリンの濃度が非常に高いときは別の方法で前処理をした後に仕上げにフォスロックを使用すると効果的です。
外観 | 水に溶かした状態はオフ白の曇った感じ |
---|---|
融点 | 摂氏1000度以上 |
比重 | 1,100-1,200kg/m3 |
pH(1%溶液) | 7-7.5(2%) |
成分 | ランタンで加工されたベントナイト100% |
フォスロックのご使用量は?
フォスロックの標準的な使用量は水1リットルに溶けている可溶性のリン1mgに対して100mgのフォスロックを使用します。
フォスロックの使用方法について
■粉末をそのまま散布することもできますし、水に溶かして散布することも可能です。できるだけ均一にまんべんなく散布をすると効果的です。
具体的なオーストラリアの事例
フォスロック使用後の自然水系および産業廃水中の可溶性のリンの除去効果(24時間後)
使用前、使用後をPO4-P (mg/L)の数値で比較
自然水系 | フォスロック使用前 | フォスロック使用後 | リンの減少率 |
---|---|---|---|
エレン・ブルック | 450 | <5 | 98% |
スワン・リバー | 35 | <5 | 93% |
エイボン・リバー | 20 | <5 | 97% |
カニング・リバー | 285 | 15 | 94% |
排水処理 | |||
冷却塔 | 907 | <5 | >99% |
人工湿地帯 | 92 | <5 | 97% |
ワイン醸造所 | 1180 | 21 | 98% |
水産養殖場 | 87 | <5 | 97% |
チーズ工場 | 35900 | 68 | >99% |
ノーサム下水処理施設 | 2410 | 5 | >99% |
原産地および販売元
■原産地:オーストラリア
■総輸入発売元:
名東化製株式会社
〒464-0850 名古屋市千種区今池五丁目6-11
電話 : 052-731-1396
FAX : 052-741-0782