排水処理の曝気槽の中で急激なバイオマスの増殖により微生物の栄養分の窒素やリンが枯渇して粘性が高まり、最悪の場合、スライム化してしまう事態を防ぐ方法について

排水処理の様々な案件を取り扱っていると、日頃、あまりない状況に遭遇することがあります。生物処理槽(曝気槽)が栄養不足の状態になり、微生物から放出される多糖類により粘性が高まり、最悪の場合、スライム化するケースです。

微生物も生き物で自分が必要とする栄養分が不足してくるとと活動も低下し始めるはずですが、そうならずに一気に増殖して栄養分が足りなくなることがあります。スライム化まで行かなくても粘性が高まるといろいろな不都合が出てきます。

一番の対策は、できるだけ頻度を上げて、生物処理槽の排水を分析して、必要に応じて窒素、リンなどの栄養を補うことです。しかし、このやり方で間に合わないケースも出てきます。突発的なトラブルを防止するために考えたのは農業や園芸で使用されている緩効性肥料という、英語で言うスローリリースですが、水に溶けにくく徐々に窒素やリンを放出するものをメッシュのような袋に入れて曝気槽に入れたらどうだろうかということです。

通常の生物処理槽内の栄養分の調整に園芸用の緩効性の肥料は使いません。理由は微生物が欲しい時に欲しいだけの栄養分の入手ができないことによります。粘性高まりのの防止に使う理由は私たちが尿素や第二リン酸ナトリウムを入れて比較的に短時間に消費されていくのに対して、徐々に曝気槽内に放出されて急な栄養切れを防ぐ保険のようなものになるのではと思います。

それでも定期的にBOD、CODや全窒素や全リンの数値はチェックして栄養のバランスを考える必要はあります。

弊社には様々な微生物剤があり、皆様のお役に立てます。ご検討をよろしくお願い致します。皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。

 

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