排水中のアンモニアを生物酸化するためには硝化細菌のニトロソモナスなどで硝化し、さらに別の微生物を使用して脱窒していくのが標準的な処理方法です。硝化細菌はその他の従属栄養細菌と比較すると増殖が遅かったり、周囲の環境変化にデリケートで取扱いは難しいですし、一度壊れると修復は簡単ではありません。
アンモニアがガスの状態になって浮遊している状態は、ニトロソモナスなどの硝化細菌の生物酸化の機能を利用したガススクラバーやバイオスクラバーで処理が可能です。空調のデザインは、こうした設備の使用に適したものにする必要があります。ニトロソモナスを含む弊社の微生物剤にはBFL5800NTがあります。
アンモニアは臭気が強く、揮発性があり水に溶けやすいので、ダクトを引いて水の中にアンモニアを含むガスを入れて脱臭という方法があります。確かに一定の効果がありますが、ダクトは複数必要と思いますし、大きなファンをまわしてアンモニアを含む気体を集める必要があります。まず、この辺の設備と電気代のコストも結構かかります。
さらに問題は、アンモニアは水に無制限に溶けないということがあります。飽和状態に達したら、それ以上無理です。アンモニアを含む水は適切な処理が必要になります。
例えばの工場の臭気を改善するほどの水のピットとなると、その水処理は、一つの水処理プラントになると考えます。アンモニアの処理は多分、その他のいろいろな要素が入っていることを考えると最初にBOD,CODを落とす処理をして、それからニトロソモナスなどを使った硝化をすることが必要です。プラントの運転には技術が求められます。
例えば目的が工場内のアンモニアを中心とした臭気とその他、有機物よりの臭気を大きな設備投資をしないで改善したい場合はどうすればいいでしょうか?アンモニアの生物酸化の硝化槽を作ることができない場合や、バイオスクラバー、ガススクラバーでガスが処理できない場合がそうしたケースです。脱臭用の微生物剤は弊社のホームページには掲載されていませんが既存の微生物群から製造が可能です。
使用する微生物群は硝化細菌でなく天然の従属栄養タイプの微生物剤のブレンドを使用します。微生物は多くの場合、窒素源としてはアンモニア態窒素を好み栄養源として消費されていきますし、その他の有機物は微生物が放出する酵素により分解されて、最終的には微生物の代謝の中で処理されて、脱臭を可能にしています。いろいろな場合に、それに最適な方法があります。一度、ご相談いただければ幸いです。