活性汚泥法を使用する中で汚泥の容積が大きくなり沈降しなくなり上澄み液を得にくくなるケースがあります。これがバルキングと呼ばれる現象ですが、これには糸状菌が関係しているケースが現実に多いです。
具体的な数値としてはSSVI(汚泥比容量)が150ml/g以上であるケースです。一般的に150ml/g以下であれば良い沈降の状態ですし、250ml/g以上では汚泥の沈降は悪いです。バルキングとなると汚泥の沈降はゆっくりとしたものになりますし、汚泥は散らばりやすくなります。糸状菌が原因の場合には汚泥には大量の糸状菌が含まれます。その際のBODは高めのこともあります。
バルキングが起きる理由と背景には以下のことがあります。
(1)溶存酸素が不足していること、例えば0.5mg/L以下であるようなケースです。通常は1.0-3.5mg/Lは必要とされます。
(2)活性汚泥槽の汚泥が硫化物の存在する嫌気性になっていること。
(3)pHが低いケースは起きやすくなります。通常は6.0-8.0のpHは必要で低いpHは菌類の発生の原因となります。
(4)餌(food)と生物量(biomass)の比をF/M比といいますが、これが低い場合も起きやすいです。具体的な状況としては栄養不足な中でバイオマスが増殖するような場合です。F/M比は0.05以上あることが望ましいです。
(5)微量栄養素の不足もバルキングに繋がりやすく、例えば鉄やイオウ分が不足するようなケースです。
こうした環境を改善しながら専用の微生物剤を投入することでバルキングは改善が可能です。弊社の微生物剤ですとBFL5050BCがバルキング改善の専門の用途になっています。ご検討宜しくお願い致します。皆様のお問い合わせ心よりお待ちしております。