アンチストレスで蒸散を抑制しても植物の内部の温度が上がらないのはなぜ?

動物は発汗で、植物は蒸散で温度の上昇を下げるように機能すると教科書にはありますし、事実、その通りです。植物用抗ストレスポリマーのアンチストレスは植物の蒸散量を35-40%コントロールします。植物の内部の温度を計測するとアンチストレスで処理された植物の内部の温度は蒸散量を減らしているのに上がりません。

この件に関しては米国の植物生理学の研究者の皆さんも驚いていまして、原因を考えてみました。人間に例えて考えてみますと私たちの体温は運動をしなくても基本的に一定の温度に保たれています。これは血液が心臓のポンプの機能で全身に送られて循環していることによります。運動をしますと体温が上昇するのは運動そのものに対するエネルギーの消費とそれに合わせた血液が全身にポンプの機能をする心臓により送られます。そして体温も上がります。同じことは植物にも当てはまります。気温が高い時は蒸散量が増えます。水分は根の部分から集められて葉まで急速にポンプの機能で送られて蒸散をします。この時、植物内部の温度は上昇しています。

アンチストレスを使った場合は、そうでない場合と比較して植物の蒸散量は増えず、根から葉までの水分の移動も未処理のものと比較すると上がりません。このことによりアンチストレスは植物のストレスを軽減します。

確かなことはアンチストレスを使用しますと未処理のものと比較して植物の内部の温度が周囲が高温になっても上がらないこと、蒸散量が減ることにより根から葉までの水分の移動量が減ることです。

 

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