微生物の栄養剤を排水処理施設の中では何をどのようにして使うのか

排水処理を長年やっておられる方々は皆さん、ご存知のことと思いますが、生物処理槽(曝気槽)の中の微生物は条件が整わないと思ったように働いてくれません。いろいろな原因がありますが、pHが問題なくて、溶存酸素も十分で、微生物を抑制するような物質がない場合は、栄養バランスの崩れが原因であることがあります。

微生物も生き物で、増殖して、さらに分解のための界面活性剤や酵素を作るための原料というか栄養分が必要になります。この辺りは人間と共通するところがあります。自分の体も数年とか数か月の間に食べたものでできていますよね。皆様が小中学校の理科で習ったのは植物の場合は窒素、リン、カリ(N,P,K)と呼ばれる要素でしたが、微生物の場合、主な栄養分として必要なのは窒素とリンです。カリウムは必要ないとは言いませんが植物ほど必要とはしてない傾向という理解です。

栄養のバランスですが、弊社の微生物剤の場合、BODを100としてBOD:窒素:リンの比率が100:5:1が最適なところとなっています。BODの代わりにCODmnを使用しても構いません。排水の原水の栄養分がこの水準を満たしていれば、新たに栄養分を入れる必要はありません。

この比率になるように1リットルあたり、必要な窒素とリンの量をそれぞれの化学物質にどれだけ含まれているのかを考えて生物処理槽の排水中に投入します。

具体的にどのようなケミカルを入れて調整しているのかというと、化学肥料などに使われるお値打ちで入手しやすい成分です。例えば窒素の補給には尿素を使用している会社は多いと思います。リンに関しては第二リン酸ナトリウムがいいかなと思っております。カルシウムの形もどうかと思いますが、お客様から付着物のスケールの指摘があり、この線になっています。

微量栄養素の存在も興味深いところで、思っていた以上の効果を出す場合があります。弊社は造園緑化の分野で様々なタイプの微量栄養素を取り揃えていますので、興味のある方はご相談ください。

実験をしていて、ケミカルを入れてpHの変動を調整するのが面倒であるとか、マイルドな使いやすい微生物の必要な要素が全部一緒になった専用の栄養剤もあります。弊社の製品の中ではBFL6200NMという品番です。

排水処理の中で栄養分の添加にお悩みの皆様、この機会に弊社にご相談ください。皆様のお問合せ心よりお待ちしております。

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