東日本大震災の津波に伴う塩害で作付不能地域が広がり大きなダメージを受けています。塩害農地の除塩終了は平成24年2月現在で6県で35%止まりとなっています。国は今後3年で全面復旧させるということです。
塩害は古くからある問題で、海外には深刻な塩害問題を抱える国も多く、そのために世界各地で長年使用され実績を挙げている塩害改良剤があります。やり方は、基本的な考え方は農林水産省の『農地の除塩マニュアル』と同じところがありますが、具体的な進め方は少し違います。現在、行われている除塩作業は土中のナトリウムを置換するために石灰系の土壌改良剤を散布する他、真水や雨水を浸透させて洗い流すのが一般的で、排水のための地下排水溝の施工や排水設備の整備も必要となり長期間を必要とします。
今までのやり方に比べて簡便かつ低コストで比較的早期に効果が表れる塩害改良剤を3種、紹介します。日本においても数年来、ゴルフ場などの肥料塩害を中心に実績があります。過酷な海外の塩害への対応と日本での肥料塩害の対処を通じて私たちは塩害との闘い方を皆様にお伝えすることができます。
BFLバイオサーファクタント(物質名 ラムノリピッド)
フィックス
ソルトラッド
単独でも効果をあげますが、併用することにより相乗効果が期待できます。水で各濃縮液を希釈して土壌に散布します。こうした塩害改良剤を使用した場合、地表から0-20cmの層、20-40cmの層で、明らかな効果が出て早期の除塩が見込めます。塩分の遡上が懸念される40-60cmの層についても時間は要しますが、石灰系の資材や水だけに比べて、早い回復が期待できます。
全く排水ができないのは問題ですが、排水が可能であれば塩害改良剤を散布後の水の供給は雨水を使用しますので給水の労力は大幅に軽減されます。
塩害改良剤の散布には各農家の汎用のポンプやタンクが使用できますので設備的な負担も軽くなります。世界の様々な土壌で実績をあげている世界標準の土壌改良剤で、一日も早く塩害土壌を改善してみませんか?